2006.01.13

京瓦(きょうがわら)

京都大仏地区に多くの窯元があり、そこで生産されていた瓦のことを言ったが、昨今では窯元も少なくなり、又分散したので京都で生産された瓦のことを言う。

2006.01.12

京海津(きょうかいず)

鬼瓦の名称の一つで鬼の下部に膨らみ(足元)のあるもののことを言う。
膨らみのない形状の鬼を「京海津型鬼瓦」に対して「東京海津型鬼瓦」と言われていたが、昨今では単に「海津型鬼瓦」と言う。

2006.01.11

行儀(ぎょうぎ)

瓦の施工関係での行儀とは瓦の「ねじれ」のことを言う。

2006.01.10

行基葺き(ぎょうぎぶき)

平瓦の上に被せる丸瓦の上部が細く造られ、次の丸瓦が被せるようになっている形状の瓦を使用して葺かれた工法を言う。
僧「行基」の発明と伝えられその名称で呼ばれている。
又素丸瓦の厚み寸法の1/2内外を見せる「半行基」言われるものもある。

2006.01.06

粘土瓦産地

庄内瓦(秋田県)
岩手瓦(岩手県)
宮城瓦(宮城県)
益子焼瓦(福島県)
茨城瓦(茨城県)
栃木瓦(栃木県)
野州(やしゅう)瓦(栃木県)
藤岡瓦(群馬県)
埼玉瓦(埼玉県)
神奈川県産瓦(神奈川県)
安田瓦(新潟県)
陣ケ峰(じんがみね)瓦(新潟県)
とやま瓦(富山県)
能登瓦(石川県)
越前瓦(福井県)
信州瓦(長野県)
美濃焼瓦(岐阜県)
遠州瓦・清水瓦(静岡県)
東三河瓦(愛知県)
三州瓦(愛知県)
伊賀瓦・伊勢瓦(三重県)
八幡(はちまん)瓦(滋賀県)
京瓦(京都府)
泉州瓦(大阪府)
明石瓦(兵庫県)
神崎(かんざき)瓦(兵庫県)
淡路瓦(兵庫県)
奈良瓦(奈良県)
打田瓦(和歌山県)
石州瓦(島根県)
岡山県産瓦(岡山県)
広島県産瓦(広島県)
山口県産瓦(山口県)
阿波瓦(徳島県)
讃岐瓦(香川県)
菊間瓦(愛媛県)
安芸瓦(高知県)
城島(じょうじま)瓦(福岡県)
肥前瓦(佐賀県)
長崎いぶし(長崎県)
熊本県産瓦(熊本県)
坂ノ市瓦=神崎(こうざき)瓦(大分県)
宮崎瓦(宮崎県)
日置(ひおき)瓦(鹿児島県)
鹿屋(かのや)瓦(鹿児島県)
沖縄赤瓦(沖縄県)

「屋根の知識」(宮野秋彦監修・日本屋根経済新聞社)より引用

2006.01.06

沖縄赤瓦(沖縄県)

【無釉瓦(素焼本葺瓦)】

与那原地区に製造業は11社。
クチャと呼ばれる海成堆積物の泥岩を原料に素焼きの本葺瓦が主力。
セメント漆喰仕上げ、屋根飾りのシーサー(獅子)が特徴的な景観材料。

2006.01.06

鹿屋(かのや)瓦(鹿児島県)

【いぶし瓦】

こちらは鹿児島県東部、大隈半島の鹿屋市周辺で造られるいぶし瓦和型。
窯元は8社。
日置瓦同様、64形が主力。
変色が少なく、風に強い。
二段切り込みで、重なりも9cm以上の“風雨防瓦”という製品もあります。

2006.01.06

日置(ひおき)瓦(鹿児島県)

【いぶし瓦】

鹿児島県西部、薩摩半島で造られるいぶし瓦が日置瓦。
発祥は明治の中期といわれる伝統ある産地。
窯元14社。
共同の原土処理工場を持ち、重なりが深く(9cm)、台風銀座と言われる鹿児島の風土にあった和型の足深桟瓦を生産しています。

2006.01.06

宮崎瓦(宮崎県)

【釉薬瓦・いぶし瓦】

いぶし瓦メーカーは全県下に散在しており、40社弱。
都城市に近い山之口町に多くの窯元が稼動しています。
量産型のメーカーは53A形、他は53や56、60形。
九州地区でも風がさほど強くない関係からか、足深桟瓦の生産は少ないようです。
昭和30、40年代に「窯から出てくるのを待たねば手に入らなかった」こともあり、瓦の需要が根強い地域。
「良質の原料で他産地に劣らない製造工程」と業界ではPRしています。
釉薬瓦メーカーは1社(JIS和型53A形)。

2006.01.06

坂ノ市瓦=神崎(こうざき)瓦(大分県)

【いぶし瓦】

大分県の大部分を占める地域の旧国名が豊後。
豊後瓦の歴史は慶長7年(1602年)にさかのぼると言われます。
豊後瓦から、神崎瓦へ、そして坂ノ市瓦へ産地の縮小とともに名称が変わってきました。
大分市の東部、坂ノ市で生産されているいぶし瓦和型が坂ノ市瓦と呼ばれます。
このいぶし瓦は葺き足が短く、重なりの大きい80形が特徴ですが、最近では64形も半分くらい作られているようです。
生産業者約10社。