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2006.01.06

埼玉瓦(埼玉県)

【いぶし瓦】

東京に最も近い産地。起源は奈良時代の国分寺建立の頃にさかのぼります。
美里町で鎌倉時代初期に瓦を焼いた跡(瓦窯跡)が発見されています。
いぶし瓦は最盛期、120もの生産業者を数えました。現在のメーカーは28社です。
地域名を冠した名称で呼ばれ、児玉瓦(児玉郡)、深谷瓦(深谷市、大里郡)、秩父瓦(秩父周辺)、武州瓦(比企郡、坂戸市周辺)、埼玉瓦(羽生市、行田市)の5産地から構成されます。
JIS規格に準ずる和型の53A形が主力で、出荷量は岐阜県と全国で3位、4位を争います。
「固く、錆びず、凍てない」のがセールスポイント。
釉薬瓦もかつて盛んに製造され、いまは解散してしまった組合に45社のメーカーが組織されていましたが、今では専業メーカーは児玉の1社(光褐色)のみ。
釉薬瓦に関しては最大の消費地を抱えるだけに、大産地である三州の攻勢を最も受けた地域と言えます。