2006.05.03

石見瓦(いわみがわら)

石見の国(島根県の西半分の旧国名)で造られた瓦の総称で、昨今では石州瓦と言う。

※石州瓦

2006.05.02

陰と陽(いんとよう)

陰陽は「おんよう」・「おんみょう」と言われ、陰陽道に基づく家相学・方位学等により、鬼瓦や棟巴瓦に付けられた紋様及び縁起物の据え付け位置が決められている。
建物の上下・土地の上下(かみしも)・方位等により、阿と吽・鶴と亀・火と水・玉と小槌・恵比寿・大国等の使い分けが考えられる。

2006.05.01

上丸(うえまる)

スパニッシュ形で上の瓦のことを言う。
下の瓦は下丸と言う。
本葺き形の素丸瓦のことを言うところもある。

2006.04.30

浮かし積み(うかしづみ)

熨斗瓦と熨斗瓦とに隙間を付ける積み方の棟で、熨斗瓦を浮かせて納めるところからの呼称である。
熨斗瓦を浮かすことは目地を付けることであり、一般には「目地積み棟」と言う。

ukashidumi.jpg

2006.04.29

請負(うけおい)

当事者の一方(請負人)がある仕事を完成させ、他方(注文者)がその仕事の結果に対して報酬を支払うことを約束することによって効力を生じる契約のことを言う。

2006.04.28

受平(うけびら)

重曹以上の屋根において、上の屋根の雨水を受けるために並べられた平瓦や平唐草軒瓦等のことを言う。
水切り熨斗の上の壁際に貼付ける四角形の湾曲した瓦のことをも言うところがある。

ukebira_01.jpg

ukebira_02.jpg

ukebira_03.jpg

2006.04.27

梲(うだつ)

梁の上に立っている棟木を支える束のことを言い、永久に世に出れないものの例えに使われることがある。
屋根をワラやカヤ葺きとし、両端だけを瓦葺きとしたもの又は棟を瓦葺きとしたものを言うところもある。
又屋根の両端に突き出た防火塀や煙抜きの小屋根のことを言うところもあるが、諺の「うだつを上げる」の意味によれば、部分的でも瓦を葺くことができた屋根と解釈したい。

2006.04.26

靱唐草(うつぼからくさ)

縋破風の左右本掛瓦の最上部に使用される平唐草掛瓦の代わりのもので、平唐草瓦の三方の水返しが付けられている瓦を言う。
谷に敷かれている銅板の所を瓦で納める場合、その先端に使用される瓦のことをも言われる。

utsubokarakusa.jpg

2006.04.25

靱瓦(うつぼがわら)

谷部分を瓦で納める場合に使用される瓦を言う。
谷に瓦を使用する場合には、谷の勾配を計算しておかなければならない。
谷の勾配は屋根の勾配に0.707を乗じて求めることができる。
例えば5寸勾配の屋根にできる谷の勾配の計算は「5*07707=3.535寸」で、谷の勾配は3寸5分強となる。
この勾配を基に雨水の流れを推測し、靱瓦の重なり等を考慮しなければならない。

utsubogawara.jpg

2006.04.24

鱗(うろこ)

三角形に加工された瓦で隅や谷の際に使用される桟瓦を言い、「勝手」と言われる瓦のことである。
又敷瓦や貼り瓦をう鱗貼りする場合の端に使用する三角形の瓦等のことをも言う。

uroko.jpg